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記憶のかけら ー戦争平和祈念館ー

  • 執筆者の写真: Daiu Mabuchi
    Daiu Mabuchi
  • 2021年3月1日
  • 読了時間: 1分

更新日:2022年3月10日

2020 蔵本優希


  • 2020年度 岡山理科大学工学部建築学科 卒業設計審査会 佳作

  • JIA岡山学生卒業設計コンクール 2021 優秀賞 [日本建築家協会]

 戦後75年。まさに今、戦争経験世代と共に途切れる記憶がある。これまでこの記憶によって、顔も名前もある生きた戦没者の葛藤が継承されてきた。この作品は、失われる「記憶のかけら」を、水島の場の力を仮りて留めようとする意欲作である。来館者は、水島でつくられた紫電改(特攻機の直掩機)の視点に立たされることで、死と対峙した若き特攻隊員の葛藤を見守る母の如き体験に誘われる。そして、ここを出た来館者の目には悲哀と無念に満ちた一筋の涙が流れ、そして彼らの霊廟に手を合わせる、そのような慈悲の光景は観えまいか。

 また、この戦争平和祈念館には、各地で継承できなくなった慰霊碑のための慰霊碑や、離散した戦争遺品のあるべき場所へ返すための管理施設が併設されている。永遠の平和を実現するために、この提案の意義は大きい。


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Photographs | © Ookura Hideki / Kurome Photo Studio

© 2020 by MABUCHI Daiu created

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